例として, 円をパラメータ付き曲線としてプロットしてみましょう. この場合, 座標は, 座標はです.
まず, 直交座標によるパラメータ付き曲線描画モードに移行します.
set parametric [Enter]続いて描画コマンドを入力します.
plot cos(t),sin(t) [Enter]すると, 図7.31の ように楕円が描かれます. これは本来は円なのですが, gnuplotは標準ではグラフを横長で作成するために このようなグラフになってしまっています.
上記の例では, 真円を描画したいのに, 描画結果は楕円になって しまいました. これは, 画面の縦横の比率を指定しなかったから です. 一般に, ふつうの関数のグラフは画面が横長の方が見やす いですが, パラメータ付き曲線の場合は, どのような画面を使うとグラフが見やすくなるかは 曲線の形に大きく依存します. ですから, パラメータ付き曲線を描画するときには, 試行錯誤によって見やすい画面の縦横の比率を自分で見付ける 必要があります. 画面の縦横の比率の指定の方法は 第7.1.11節に記載されているので, ここでは例7.31のグラフを 画面の縦横比率を1に変えて再描画する例を挙げるにとどめます.
上記のようにするためのコマンドは, 以下の通りです.
set size ratio -1 [Enter] plot cos(t),sin(t) [Enter]とします. このようにすると, 図7.32のように 真円が描画されます.