複雑な間接測定の計算を筆算でおこなう際には, 四捨五入によって 計算の確からしさが損なわれるのを防ぐために, 計算の途中であらわれる乗算や除算の結果を本来必要な桁数より 1桁か2桁余分に記録しておく方がよい。 また, 計算にコンピュータを使う場合には, 計算の途中であらわれる各項をわざわざ四捨五入する必要はなく, 最終的な計算結果を標記するときの桁数を正く取れば十分である。
間接測定のための式に加減乗除以外の関数があらわれるときには, 間接測定値を適切に標記するための簡便は規則はない。よって, このような場合には, 誤差伝播の式(23)から 間接測定の誤差を見積る必要がある。