上の説明だけではわかりにくいと思われるので, 例によって実際の処理のようすを見ることにする。 測定値が1.341, 測定値が0.22, 測定値が0.00731 と誤差を明示せずに記録されていて, を間接測定値として記録したいという状況を考える。 図1にこの場合の処理のようすを示す。 この例では, 測定値に含まれる誤差が最大だから, 間接測定値はの最小桁と同じ桁まで記録される。 結果として得られる記録はである。
なお, 間接測定値の計算に減算が含まれ, 減算に用いる2個の測定値の値がほぼ等しいときには, 計算値を記録すべき桁が極端に少なくなることがある。 たとえば, 測定値が4.815301, 測定値が4.8152 と誤差を明示せずに記録され, を間接測定値として 記録したいときには, 上述の規則にしたがって, (あるは )と書く。 このような場合には, 計算値自体が見込まれる誤差の大きさとほぼ同程度まで 小さくなってしまうので, 計算値はあまり信頼できない。