コマンド set を使うと, 作図にかかわるいろいろな事項を設定することができます. コマンド set を用いて設定された内容を確認するには, コマンド show を用います.
コマンド set を使うときには,
set 事項の名前 設定の内容
[Enter]
のように, コマンドset に続いていろいろな文字列を入力します.
以下に, コマンドset のあとに指定する文字列を作業内容に応じて分類したものを
表にして示します. 表6.5には作図全般に関連したコマンドが,
表6.6には3次元グラフに関連したコマンドが,
表6.7には座標系(曲線座標など)や
目盛りの表示に関連したコマンドが,
表6.8には座標軸の表示に関連した
コマンドがまとめられています.
ここで, 表の見方について説明しておきましょう.
まず, これらのコマンドはすべてコマンド set に続いて指定されます.
次に, 表中で
[no]border
などのように各括弧付きで表示されている部分は,
各括弧で囲われた部分を書くときと書かないときで機能が切り換わることを意味します.
たとえば, 上の例は
set border
というコマンドと
set noborder
というコマンドを同時にあらわしていて, 前者が枠を表示するコマンド,
後者が座標軸を表示しないコマンドになります.
さいごに, 表中でで囲まれた部分は, そのパラメータが省略可能である
ことを意味しています. また,
A OR Bという記法を「キーワードAかBかのいずれか」という意味で使っている部分があります. たとえば, 表6.5の
mxgrid OR mygrid
という記述は,
「キーワード mxgrid と xygrid のいずれか一方を指定する」という意味になります.
これらのコマンドの具体的な使い方については次節以降を参照して下さい.
機能 | コマンド |
関数のプロットのスタイルを設定 | function style style-choice |
図を囲む枠の表示切り換え | [no]border |
図の端の点や直線などを切り抜き表示の制御 | [no]clip clip-type |
データファイルのプロットのスタイルを設定 | data style style-choice |
媒介変数を指定する | dummy dummy1,dummy2... |
角度の単位を設定する | angles [degrees|radians] |
始点から終点まで矢印を引く (すでにグラフが描画されているときに有効) | arrow [tag][from sx,sy,sz] [to ex,ey,ez][nohead] |
グラフ中央からのオフセットの設定 | offsetsleft,right,top,bottom |
関数の標本点(プロットに使う点)の数を指定 | samples expression |
図の縮尺を指定 | size xsize,ysize |
角度の範囲を設定 | rrange [rmin:rmax] |
端末切り換え | terminal device |
図に作成日時を入れるかどうかを指定 | [no]time |
図の標題を指定 | title "title-text" xoff,yoff |
機能 | コマンド |
等高線の制御 | cntrparam [spline][points][order][levels] |
等高線の描画 | [no]contour [base|surface|both] |
隠れ面の表示切り換え | [no]hidden3d |
グラフにかかった網目のきめを設定する | isosamples expression |
水平面の位置を調整する | ticslevel level |
視点を指定 | view rot_x,rot_z,scale,scale_z |
グラフの網かけの表示の切り換え | [no]surface |
曲線座標との切り換え | mapping[cartesian|spherical|cylindrical] |
パラメータ付き曲面の範囲指定 | urange OR vrange |
機能 | コマンド |
パラメータ付き曲線モードのオン, オフ | [no]parametric |
グラフ中に方眼目盛りを描く | [no]grid [mxgrid OR mygrid] |
目盛りの数値のフォーマットを指定 | format [axes]["format-string"] |
パラメータ付き曲線のパラメータ範囲指定 | trange [tmin:tmax] |
座標軸の範囲を自動設定する | autoscale [axes] |
キーの表示切り換え | key x,y,z |
座標軸を対数目盛りにする | logscale axes [base] |
2次元極座標との切り換え | [no]polar |
目盛りの切り方の指定 | tics direction |
目盛り記号の大きさを調整する | ticscale [size] |
機能 | コマンド |
x軸のラベルを設定 | xlabel "label" xoff,yoff |
x軸の描画範囲を指定 | xrange [xmin:xmax] |
x軸の目盛りを変更 | xtics start,incr,end,"label" pos |
x軸の目盛りの鏡像(通常上)の表示切り換え | xtics [no]mirror |
x軸の副目盛りの調整 | [no]mxtics OR [no]mytics [freq] |
x軸の表示切り換え | [no]xzeroaxis |
y軸のラベルを設定 | ylabel "label" xoff,yoff |
y軸の描画範囲を指定 | yrange [ymin:ymax] |
y軸の目盛りを変更 | ytics start,incr,end,"label" pos |
y軸の目盛りの鏡像(通常右)の表示切り換え | ytics [no]mirror |
y軸の表示切り換え | [no]yzeroaxis |
零付近のしきい値の設定 | zero expression |
座標軸の描画切り換え | [no]zeroaxis |
z軸のラベルを設定 | zlabel "label" xoff,yoff |
z軸の描画範囲を指定 | zrange [zmin:zmax] |
z軸の目盛りを変更 | ztics start,incr,end,"label" pos |
z軸の表示切り換え | [no]zzeroaxis |