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単純なデータファイルのプロット

データファイルをプロットするときには,
  plot 'ファイル' [Enter]
とします. ただし, 「ファイル」と書かれた 部分にはデータファイルの名前が入ります.

例として, 図9.1の ような単純なデータファイルをあった場合を考えます. ファイル名を'sample1.dat'とします.

図 9.1: データファイル sample.dat の内容
\includegraphics[scale=1]{EPS/sample1-file.eps}

このデータファイルをプロットするには,

  plot 'sample.dat' [Enter]
とします. すると, 図9.2 のようなグラフが描画されます. ただし, データ点の表示が小さすぎるのと, データ点が記号「+」で標記されていて, 座標軸と重なると見えなくなってしまうため, あまり見やすくありません.
図 9.2: データファイル sample.datのプロット(1)
\includegraphics[scale=1]{EPS/gnuplot-2d-data-1.eps}

6章および 第7でも説明したように, データ点の表示を切り換えるには, pointtype (略称 pt ) を指定します. どのような指定をするとどのような点が表示されるかに ついては, 第7章の 図7.15と 図7.16 ([*]ページ)を参照して下さい. また, pointsize (略称 ps )を指定すると, 点の大きさを変えることができます. ここでは, ○印を使ってデータ点を表示し直してみることにします. ○印に対応するのは, pointtype 6 (略称 pt 6 )です. また, 点の大きさを2に指定 pointsize 2 (略称 ps 2 )とすることにします.

上記のような設定で描画するには,

  plot 'sample.dat' with points pt 6 ps 2[Enter]
とします. すると, 図9.3のようなグラフが得られます.
図 9.3: データファイル sample.datのプロット(2)
\includegraphics[scale=1]{EPS/gnuplot-2d-data-1a.eps}

次に, データ点のあいだを線で結んでみます. このためには,

  plot 'sample.dat' with lines [Enter]
とします. ここに, with lines というのは, データ間を 線で結ぶことを意味するキーワードです. 描画結果は図9.2のようになります.
図 9.4: データファイル sample.datのプロット(3)
\includegraphics[scale=1]{EPS/gnuplot-2d-data-2.eps}

データ点のあいだを線で結び, かつデータ点自身も明示したいときには, linespoints というキーワードを利用します. キーワード linespoints を利用するときには, pointtype , pointtype も指定できます. たとえば,

  plot 'sample.dat' with linespoints pt 6 ps 2 [Enter]
とすると, 描画結果は図9.5のようになります.
図 9.5: データファイル sample.datのプロット(4)
\includegraphics[scale=1]{EPS/gnuplot-2d-data-2a.eps}

データ点に点を打ち, あいだに線を引かない場合は,

  plot 'sample.dat' with points [Enter]
です. これがデフォルトの挙動です. 描画におけるオプション指定については, 第6章および 第7でも説明しましたが, データファイル特有のオプションもあるので, 第9.1.7.1節でも改めて 議論します.

プロットが終わったグラフを eps ファイルの形式で保存するには,

  set terminal postscript eps [Enter]
  set output 'ファイル' [Enter]
  replot [Enter]
とします. ここに, 「ファイル」と書かれた部分には 適当なファイル名が入ります.

これ以降の例では, 描画結果を見やすくするため, 座標軸の目盛り(xtics, ytics)や 線の説明(key)などを必要に応じて省略します. また, データ点のスタイルや大きさも必要があれば調整します. ですから, みなさんが例と同じコマンドを打ち込んでも, 描画結果がここに記載された例と若干異なることがあります. これらの調整の仕方については, 第6章および 第7を参照して下さい.


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Shigeru HANBA 平成17年7月16日