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独立性

2個の確率変数$ x$$ y$に対し, $ x$がどのような値を取ったときにも, $ y$が特定の値を取る確率が変わらないとき, $ x$$ y$は確率的に独立である という。 そうでないときには, $ x$$ y$が確率的に独立でないという。

例として, 袋の中に白い碁石と黒い碁石を5個ずつ入れてよくかきまぜ, 中からでたらめに1個の碁石を取り出して, 色を確認してもとに戻す, という試行を考えよう。 この試行を連続して2回おこなうものとする。 この場合, 1回目の試行で白い碁石が出ても黒い碁石が出ても 2回目の試行で白い碁石あるいは黒い碁石が出る確率は変わらない から, 1回目の試行と2回目の試行は独立である。

これとは別の例として, 袋の中に白い碁石と黒い碁石を5個ずつ入れてよくかきまぜ, 中からでたらめに1個の碁石を取り出して, 色を確認して捨てる, という試行を考えよう。 この試行を連続して2回おこなうものとする。 この場合, 1回目の試行で白い碁石が出たか黒い碁石が出たかに応じて 2回目の試行で白い碁石あるいは黒い碁石が出る確率が変わる。 だから, 1回目の試行と2回目の試行は独立でないことになる。

$ x$の確率密度関数を$ p_1(x)$, $ y$の確率密度関数を$ p_2(y)$とし, $ x$$ y$の組み合わせを確率変数$ (x,y)$と見たときの確率密度関数を$ p_3(x,y)$と したとき, $ x$$ y$が確率的に独立であるための必要十分条件は $ p_3(x,y)=p_1(x)p_2(y)$となることであることが証明される。



Shigeru HANBA
平成16年8月16日