例として, 袋の中に白い碁石と黒い碁石を5個ずつ入れてよくかきまぜ, 中からでたらめに1個の碁石を取り出して, 色を確認してもとに戻す, という試行を考えよう。 この試行を連続して2回おこなうものとする。 この場合, 1回目の試行で白い碁石が出ても黒い碁石が出ても 2回目の試行で白い碁石あるいは黒い碁石が出る確率は変わらない から, 1回目の試行と2回目の試行は独立である。
これとは別の例として, 袋の中に白い碁石と黒い碁石を5個ずつ入れてよくかきまぜ, 中からでたらめに1個の碁石を取り出して, 色を確認して捨てる, という試行を考えよう。 この試行を連続して2回おこなうものとする。 この場合, 1回目の試行で白い碁石が出たか黒い碁石が出たかに応じて 2回目の試行で白い碁石あるいは黒い碁石が出る確率が変わる。 だから, 1回目の試行と2回目の試行は独立でないことになる。
の確率密度関数を, の確率密度関数をとし, との組み合わせを確率変数と見たときの確率密度関数をと したとき, とが確率的に独立であるための必要十分条件は となることであることが証明される。