ただし, この機能は, ターミナルが postscript になっている場合, すなわちPostScript形式でファイルに 保存する場合にしか有効になりません.
さらに, ただのPostScriptモードでも, 数式は図記号などが 取り扱えるわけではありません. ですから, plusモードの機能を使いたいときには, ターミナルをpostscriptのplusモードにしておく必要があります.
このためには,
set terminal postscript eps plus [Enter]あるいは
set terminal postscript plus [Enter]とします.
印刷結果をプリンタに直接送る場合には 後者でもよいのですが, 作成した図をほかの文書に取り込む 予定ならば前者のほうが良いでしょう. この節の説明の内容は 前者でも後者でも変わらないのですが, 説明の便宜上本節では 前者に限定して議論を進めます.
plus モードを起動すると, 作成されるPostScriptファイル には日本語のデータが入ります. ですから, 手持ちのプリンタが日本語に対応していないなどの理由で 日本語のデータを含まないPostScriptファイルを作成しなければならない ときには,
set locale "" [Enter]と指定する必要があります. 逆に, 日本語のデータを入力できるモードに戻るには,
set locale "ja_JP.EUC" [Enter]とします.
ターミナルがpostscriptの状態でplusモードを無効にしたいときには,
set terminal postscript eps noplus [Enter]とします.
ここまでに出て来たコマンドを
表10.1に
まとめておきます.
機能 | コマンド |
plusモードを有効にする | set terminal postscript eps plus [Enter] |
plusモードを無効にする | set terminal postscript eps noplus [Enter] |
日本語を有効にする | set locale "ja_JP.EUC" [Enter] |
日本語を無効にする | set locale "" [Enter] |
なお, plusモードでは, 文字列は必ず単一引用符「' '
」で囲まなければ
なりません. これ以外のモードでは「" "
」と「' '
」のどちらを使っても
良かったのですが, plusモードで「" "
」を使うと誤動作が起きることがあります.
また, いわゆる半角カナは使えません.
' '
」で囲まなければならない