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: 円柱座標によるデータファイル : 球座標と円柱座標 : 座標系の切り換えのためのコマンド 目次

球座標によるデータファイル

球座標用のデータファイルは1行あたり2個あるいは3個の数値を含みます.

1行あたりの数値が3個のデータファイルでは, $ i$番目のデータ点の極座標が $ (r_i,\theta_i,\phi_i)$であるとき, すなわち直交座標に直すと

$\displaystyle x_i=r_i \cos \theta_i \cos \phi_i, \quad
y_i=r_i \sin \theta_i \cos \phi_i, \quad
z_i=r_i \sin \phi_i
$

という座標にデータ点があるとき, 対応するデータファイルの行には, 数値が
$ \theta_i$, $ \phi_i$, $ r_i$
という順で並びます. $ r_i$が第3番目に来ることに注意して下さい.

1行あたりの数値が2個のデータファイルでは, データ点の原点からの距離は つねに1であると解釈されます. すなわち, データファイルの第$ i$行目に

$ \theta_i$, $ \phi_i$
という数値が記載されているとき, gnuplotはこのデータ点を 極座標 $ (1,\theta_i,\phi_i)$を持つ点であると解釈します.

例として, 半球面上にある点の極座標がいくつか保存された ファイル spherical.dat のプロットを示します. ファイル spherical.dat の内容は 図9.45(a) のようなものであるとします. ファイル spherical.dat には250個のデータ点が 含まれるのですが, 図9.45(a)には そのうち最初の5個だけが記載されています.

9.45(a)のような データファイルを準備した上で

  set mapping spherical [Enter]
  splot 'spherical.dat' [Enter]
というコマンドを実行すると, 図9.45(b)のようなグラフが描画されます.

図 9.45: 半球面上のデータ点の描画例
\includegraphics[scale=1]{EPS/18-file.eps}
\includegraphics[scale=1]{EPS/gnuplot-spherical.eps}
(a)データファイル (b) グラフ



Shigeru HANBA 平成17年7月16日