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: 横軸のみに誤差を含むグラフ : エラーバーを表示する : エラーバーを表示する 目次

縦軸のみに誤差を含むグラフ

ここでは, まず横軸の数値には誤差がなく縦軸の数値にのみ誤差が含まれる 場合を考えます.

縦軸のみに誤差を含むデータファイルの書式としては, 図9.28の 2種類のうちのいずれかが想定されています.

図 9.28: 縦軸にエラーバーを付けるグラフが前提としているデータファイルの書式
\begin{figure}\begin{center}
\begin{tabular}{cc}
\begin{tabular}{\vert lll\ver...
...end{tabular} \\
形式1
&
形式2
\\
\end{tabular}
\end{center}\end{figure}

そして, データのエラーバーを付ける場合には, コマンド plot に with errorbars というキーワードを使います. なお, with yerrorbars というキーワードを使っても同じことができます. ですから, 典型的な 縦軸のみにエラーバーを付ける方法は,

  plot 'ファイル' with errorbars [Enter]
となります. ここに, 「ファイル」と書かれた部分には適当なファイル名が入ります.

コマンド plot が with errorbars というオプション付きで起動された 場合, gnuplot は, データファイルが 図9.28の形式1の場合は 点$ (x_i,y_i)$に点を打ってから, $ (x_i,y_i-\delta_{y,i})$から $ (x_i,y_i+\delta_{y,i})$に 伸びる直線を引き, さらに点 $ (x_i,y_i-\delta_{y,i})$および点 $ (x_i,y_i+\delta_{y,i})$を 中心とする短い横方向の線分を引きます.

一方, コマンド plot が with errorbars というオプション付きで起動され, データファイルが図9.28の形式2だった場合には, gnuplotは 点$ (x_i,y_i)$に点を打ってから, $ (x_i,y^{\min}_i)$から $ (x_i,y^{\max}_i)$に 伸びる直線を引き, さらに点 $ (x_i,y^{\min}_i)$および点 $ (x_i,y^{\max}_i)$を 中心とする短い横方向の線分を引きます.

9.29(a)に示すような形式1 のデータファイル(ファイル名を eb1.dat とします) を使い,

  plot 'eb1.dat' with errorbars pt 6 ps 2[Enter]
とした結果を図9.29(b)に, 図9.30(a)に示すような形式2 のデータファイル(ファイル名を eb2.dat とします)
  plot 'eb2.dat' with errorbars pt 6 ps 2[Enter]
を使い, とした結果を図9.30(b)に 示します. 形式1と形式2の違いを明確にするために, 図9.30(a)のデータでは, エラーバーのデータ点より上の部分がデータ点より下の部分よりも かなり長くなるように取ってあります.

図 9.30: 誤差を含む形式2のデータファイルとそのグラフ
\includegraphics[scale=1]{EPS/9-file.eps}
\includegraphics[scale=1]{EPS/gnuplot-data-errorbar-1.eps}
(a)データファイル (b)グラフ
図 9.29: 誤差を含む形式1のデータファイルとそのグラフ
\includegraphics[scale=1]{EPS/10-file.eps}
\includegraphics[scale=1]{EPS/gnuplot-data-errorbar-2.eps}
(a)データファイル (b)グラフ



Shigeru HANBA 平成17年7月16日