plot 'ファイル' index グラフの番号 [Enter]です. ここに, 「グラフの番号」と書かれた部分には 0以上の整数を指定します.
データファイルに複数のグラフのためのデータが含まれている場合, 最初のグラフのためのデータには0, 2番目のグラフのためにのデータには 1などといった番号が付きます(番号が0から始まることに注意). このグラフの番号を指定することで, 特定のグラフだけを抜き出す ことができます.
先に図9.10(a)で挙げたファイル (ファイル名を multi-graphs.dat とします)から, 最初のグラフだけ抜き出してプロットしてみましょう. ただし, グラフを見やすくするために, データ点を記号「○」であらわし, かつ データ点のあいだを直線で結ぶことにします.
plot 'multi-graphs.dat' index 0 with lines [Enter]と入力すると, 図9.11のように, 図9.10のグラフの中から 最初の1個を抜き出したグラフを描画することができます.
データファイルから2個以上のグラフを抜き出して, それぞれのスタイルを変えるということもできます. たとえば,
plot 'multi-graphs.dat' index 0 with linespoints pt 6 ps 2\ [Enter] 'multi-graphs.dat' index 2 with linespoints pt 4 ps 2[Enter]とすると, 図9.12のようなグラフが得られます. ただし, 上のコマンドにおいて, ptは pointtype の省略形です. pointtype は点の種類を指定するキーワードでした (第7.1.4.7節の図7.16を参照). なお, 記号
\
はコマンド中に改行を入れなければならないときに使われます.
実は, キーワード indexそのものにも, 複数のグラフを選択するための, 2通りの使い方があります. そのうちのひとつめは,
たとえば,
plot 'multi-graphs.dat' index 1:2 with linespoints pt 6 [Enter]と入力すると, 図9.13のようなグラフが得られます. 範囲指定が1:2となっているので, 1番目と2番目のグラフが選択されています. また,
plot 'multi-graphs.dat' index 0:2:2 with linespoints pt 6 [Enter]と入力すると, 図9.14のようなグラフが得られます. 範囲指定が0:2:2となっているので, 抜き出されるグラフの番号は, 第0番, 第2番, ... となるのですが, 第2番が選択されたときにデータの番号が 2になって終了条件が満たされるので, ここでプロットは終わります.