Next: tgif2texのしくみ
Up: TgifでLATEXの組版機能を使う
Previous: TgifでLATEXの組版機能を使う
例として, 図10.1のような
図を作成したいという状況を考えます.
図 10.1:
作成したい数式が含まれる図
![\begin{figure}\begin{center}
%
\unitlength 1pt
\begin{picture}(171,81)
\put(0,0...
...makebox(0,0)[lb]{{\footnotesize\rm +}}}
\end{picture}
\end{center}\end{figure}](img103.png) |
この図を作成するにはどのような手順を踏めばよいのでしょうか?
このための作業の流れは以下のようになります. ただし, 以下の例では
作成した図を sample.obj というファイルに保存するものとします.
- 手順1)
- Tgifで図10.1の数式以外の部分を作成する.
- 手順2)
- Tgifで図10.1の数式の部分に対応するLATEXの
コマンドを入力する(数式の部分は記号
$ $
で囲う).
- 手順3)
-
モードメニューから四角形描画モードを選択し, 作成した図全体を長方形の枠で囲う.
- 手順4)
- ファイルを sample.obj というファイルに保存する.
- 手順5)
- メニューバーウィンドウの
ファイル
印刷/出力フォーマット
のメニュー, あるいはパネルウィンドウのアイコンを使って
出力フォーマットをPostScript(アイコン
)
に変換する. tgif2texはファイルの拡張子として.ps
を期待しているので,
EPSフォーマットのままだと正常に動作しないことに注意.
- 手順6)
- ファイルを印刷する. 印刷フォーマットがPostScriptになっているので,
結果は sample.ps というファイルに保存される.
- 手順7)
- tgif2tex sample
と入力する.
すると, sample.tps と sample.dps という2個のファイルが生成される.
- 手順8)
- ファイル sample.tps の内容をLATEXのソースコードに挿入する.
このためには, ファイルそのものの内容をソースコードに埋め込んでも
よいし, コマンド
\input
を用いて取り込んでもよい.
- 手順9)
- LATEXのソースコードをコンパイルする.
さて, 手順4までの作業が終わった段階で,
Tgifの画面は図10.2のようになります.
手順3の項で述べたように, 図全体が四角形の
枠で囲われていることに注意して下さい. また, やや見にくいですが,
図10.2中には, 数式を記述するコマンド
$ \frac{N_p(s)}{D_p(s)} $
と
$ \frac{N_c(s)}{D_c(s)} $
が
含まれています. いずれも記号$ $
で囲まれていることに
注意しましょう.
手順7が終わると生成される
sample.tps と sample.dps という2個のファイルのうち,
sample.tps の方の内容は図10.3のようになっています.
図 10.3:
ファイル sample.tps の内容
 |
手順8では, やり方は2通りあります. ひとつめは,
図10.4のようにコマンド\input
を使ってファイル sample.tps の内容をLATEXのソースコードに
取り込む方法, ふたつめは図10.5のように
ファイル sample.tps の内容をLATEXのソースコードに直接挿入する方法
です. いずれの方法を使っても結果は変わりません.
図 10.4:
LATEXのソースコードの例(1)
 |
図 10.5:
LATEXのソースコードの例(2)
 |
Next: tgif2texのしくみ
Up: TgifでLATEXの組版機能を使う
Previous: TgifでLATEXの組版機能を使う
Shigeru HANBA
平成16年1月30日