next up previous contents
: デフォルトのデータファイル描画のスタイルの確認と変更 : データ点のあいだを結ぶ線のなめらかさを変える : キーワード sbezier を指定したグラフ 目次

キーワード acsplines を指定したグラフ

さいごに, キーワード acsplinesを使った例を示します. acsplinesを使う場合には, データファイルには「重み」 という追加情報が必要になります. acsplinesを使った場合にも引かれる曲線はデータ点を 適当に避けるのですが, 重みの数値が大きいところほど 曲線がデータ点に近付き, 数値が小さいところほど 曲線はデータ点から離れます.

キーワードacsplines の使い方は unique その他と 同じで,

  plot 'ファイル' smooth acsplines [Enter]
です.

例として, 図9.39(a)のような データファイル(ファイル名を ac1.dat とします)を コマンド

  plot 'ac1.dat' smooth acsplines, 'ac1.dat' pt 6 ps 2 [Enter]
によってプロットしたもの図9.39(b)に, 図9.39(b)のような データファイル(ファイル名を ac2.dat とします)を コマンド
  plot 'ac2.dat' smooth acsplines, 'ac2.dat' pt 6 ps 2 [Enter]
プロットしたもの図9.40(b)に 示します.

ファイル ac1.dat と ac2.dat の違いは. ac2.dat の方は重みを指定している第3列の数値が データの後半で大きくなっていることです. 結果として, ac2.dat をプロットした 図9.40(b)では, 図の右側の方で曲線がデータ点に近付いています.

図 9.39: キーワード acsplines を使った例(1)
\includegraphics[scale=1]{EPS/12-file.eps}
\includegraphics[scale=1]{EPS/gnuplot-data-ac1.eps}
(a) ファイル ac1.dat (b) グラフ

図 9.40: キーワード acsplines を使った例(2)
\includegraphics[scale=1]{EPS/13-file.eps}
\includegraphics[scale=1]{EPS/gnuplot-data-ac2.eps}
(a) ファイル ac2.dat (b) グラフ

なお, 重みをデータファイルで指定するかわりに gnuplotのコマンド行で直接指定することもできます. たとえば, 図9.39(a)のデータファイルで, 重みに第3列目のデータを使うのをやめ, かわりに すべての行について数値10.0を使うことにする場合には,

  plot 'ac1.dat' using 1:2:(10.0) smooth acsplines [Enter]
とします. この場合, キーワード using のあとの部分の表記は
横軸に使う列番号:縦軸に使う列番号:(重み)
のようになっています. 3番目の部分を括弧()で囲む必要がある ことに注意して下さい.



Shigeru HANBA 平成17年7月16日